まだ見ぬハナへ、アンへ、この世界を

妻と娘たちを愛でるブログ

因果関係

 今日は仕事から帰るとき、ここ1年間の娘たちの成長に思いを馳せていました。品川で乗った電車の中は、梅雨の匂いがしています。今日の品川は晴れていたので、きっとどこか雨の地域を通って、梅雨の空気と残り香を運んできたのでしょう。
 思い返せば、昨年の梅雨の時期は、アンが生まれたばかりで大変でしたね。泊まり込みで2ヶ月も助けに来ていただいたお義母さんには、感謝してもし切れません。
 その後は、自分も育児休職を2ヶ月とることができて本当に良かった。すこし乗り遅れたが、家族4人で過ごせる幸せな空気と、赤ちゃん特有の頭皮の残り香という、2つの大きな幸せがありました。

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 電車は錦糸町へ向け、いつのまにか地下から出て、窓の外は夜景が広がっていました。思えば、ずっとベビーベッドの中で寝ていたアンも、外を動き回るようになり世界が広がったね。アンの成長の過程をここに記録しておこう。
 10/7 ハンドリガード
 11/1 寝返り
 11/15 寝返り返り
 1/17 ズリバイ
 3/13 腰座り
 3/21 指差し
 3/22 名前を呼ぶと返事で手を上げる
 3/23 手を振って「バイバイ」言える
 3/28 左下から前歯が生え始めた
 3/29 つたえ歩き2~3歩
 4/1 コップ飲み
 4/19 ハイハイ
 4/20 「アーンチャン」と連呼

 

 ベビーベッドを卒業してアンのシングルベッドを追加したとき、姉のハナが「アンちゃん、ベビーベッド小さくなっちゃったから、大きいのにしたね。」と連呼していたのが印象的でした。ハナの言語能力の向上はすごい。因果関係をよく理解している。因果関係かどうか見極めるには、「原因だけを除いたとき、結果も発生しなくなる」ということを確認すればいいと言われるが、たしかにベビーベッドが大きいままなら新しいベッドを追加しなかっただろうから、論理的に正しい表現と言える。

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 最寄り駅に着き、家まで歩いているところで、つい近道がしたくなり、知らないアパートの横にある隘路を通り抜けていた。でも、最も早く家に着く道が、本当に最も良い道と言えるのだろうか?防犯用ライトの強い光が、よこしまな自分の心を照らした。
 いつだって必要なことは、自分の中での優先順位を確立することだ。海外留学?昇格?ブランド品?タワーマンション?幸せへの近道はいくつもあるけど、一番譲れないものは家族のサステナブルな幸せだ。それを最優先に考えれば、他の観点からは色々と限界が見えてくるだろう。でも、それでいい。この限界は、ポジティブな限界だ。堂々と自分の道を進めばいいのだから。
 自分の選択によって、人生は変化する。これも因果関係である。この世界は、自分の意思によってコントローラブルな部分が確かにある。指先のように直接動かすことはできなくても、意思は伝わり、未来は変わる。アンが指差しにより、自分の意思で未来の世界を少しだけコントロールできることを覚えたように、自分もそんな風に少しずつ成長していきたいと思った。

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 なぜ自分は帰りを急いだのか?なぜ自分はこの1年の娘たちの成長に思いを馳せていたのか?これらはきっと今日が、ハナの最後の2歳の日、アンの最後の0歳の日、ということが関係しているだろう。でも、1年という区切りに乗せられたのが原因と考えるのは不本意である。論理的に因果関係と言えるのか、また確かめてみよう。うん。たとえ区切りが無かったとしても、早く帰って家族に会いたいし、家族のことをずっと考えていたい。だから、これはそんな単純な因果関係じゃないね。なぜか家族のことになると、論理的ではなくなることがある。ハナ、アン、ただいま。そして、誕生日おめでとう。

 そしてもう1つ、毎回忘れてはならないこと。娘たちを妊娠・出産し、いつも家族を支えてくれている偉大なる妻にも、感謝を込めて、おめでとう。